山本さんは中学生の頃から漠 然と「薬剤師になりたい」という希望を持っていたそう。地元で進学したい気持ちが強かったこともあり、愛媛県内で唯一薬学部のある松山大学を選択。「〝ひとりでも生きていけるように、何か資格を持っておいたほうがいいのでは〟という母の言葉も進路を決めるきっかけの一つだったと思います。私を育てるために頑張ってくれている母の姿を見て、私も頑張ろう!というのもありました」。4年次には希望していた薬理学研究室に所属することができ、日本薬学会中四国支部学術大会で発表するという大役も務めた。先生や先輩、仲間にも恵まれ、研究室で過ごした時間は学生時代一番の素晴らしい思い出になったそう。 努力の甲斐あって薬剤師国家試験にも合格。就職先は地元の病院や薬局を中心に探すなか、より多くの人と接し、様々な処方に触れて経験を積むことができると考え、最終的には薬局を選んだ。現在は地元にある平野薬局グループで調剤、服薬指導、薬歴入力、在宅医療などの日常業務に従事しつつ、採用活動担当、外部での健康指導の講師、社内の過誤防止委員としても活躍している。「実際の医療現場では素早い判断と正確性が求められるので、あらゆることに注意しなければなりません。患者様とは服薬〝指導〟というより〝日常会話〟の延長のように接しながら、しっかり向き合って、その方の気持ちに寄り添うことを心がけています」と山本さん。休日はカフェ巡りやショッピング、旅行を楽しむなど、公私ともに充実した日々を過ごしている。患者様の〝ありがとう〟が日々の喜び薬剤師という夢を叶えるため進学した松山大学薬学部地域の方に必要とされ、誰からも信頼される薬剤師に大学時代は望めば何でも経験できます。積極的に、いろんなことに挑戦してください。そして、就職は人生における大きな岐路の一つとなりますので、働き方や人生設計など、自分の“ものさし”を持って納得するまで考え、様々な企業を実際に見て体験してみてください。海外 ● 新型インフルエンザ発生・WHOがパンデミック宣言、Facebookが15億ドルを調達、FIFA女子W杯でサッカー日本代表初優勝、山中伸弥医学博士がノーベル生理学・医学賞受賞 ほか国内 ● 民主党政権発足、小惑星探査機「はやぶさ」地球に帰還、東日本大震災発生 ほか学内 ● 愛媛大学と教育・研究交流協定締結、大学院医療薬学研究科(博士課程)を開設 ほか後輩へのアドバイス学生時代プレイバック 2009.4〜2015.3CREATION NO.207 2020.1013YAMAMOTO Kana2015年3月 薬学部医療薬学科卒株式会社 平野 (平野薬局グループ)薬剤師山本 加奈 さんInterview SpecialOB・OG
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