CREATION-211号
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がん治療の背景にある重篤な副作用に着目これまでに、歯科口腔外科を含む多くの病棟で様々な患者さんに出会いました。がん治療に伴う口腔粘膜炎の痛みに苦しみ、食事を摂ることもできない患者さんがいることを目の当たりにし、自分が思っていた以上に口腔粘膜炎は深刻な副作用だと実感。そのことがきっかけとなり、がんの化学療法や放射線療法によって誘発される口腔粘膜炎に関する研究を続けています。  3細胞の特定部位にターゲットを絞って直接アプローチする分子標的薬などの新しい治療法の研究が進み、今では実際に臨床で使用されています。しかし、分子標的薬や、放射線療法には副作用として重篤な口腔粘膜炎が発症する場合がよくあります。殺細胞性の抗が近年、放射線療法や、がんCREATION NO.211 2021.10薬学部医療薬学科准教授渡邉 真一WATANABE Shinichi【略 歴】2004年 3月 摂南大学薬学部 卒業2006年 3月 摂南大学大学院薬学研究科薬学専攻博士前期課程 修了2006年 4月 愛媛大学医学部附属病院薬剤部(2015年1月〜主任)2007年 8月 愛媛大学医学部附属病院感染制御部(2015年4月〜副部長)2014年 3月 博士(薬学)学位取得(福岡大学大学院薬学研究科)2018年 4月 愛媛大学医学部 客員研究員(現在に至る)2018年 4月 松山大学薬学部 准教授(現在に至る)2021年 2月 松山大学 学長補佐(現在に至る)がん治療で誘発される口腔粘膜炎に対し、動物モデルを用いて治療効果を検証する

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