CREATION-212号
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中国で進展している急速な産業の高度化 貿易収支やGVC(グローバル・バリューチェーン)、中間財(生産に必要な機械や設備)の現地調達という観点から、中国の国際競争力について分析しています。GVCとは、製品を市場に出す上で必要な、国境を越えた製造および調達のことをいいます。文系領域を専門として研究する自分には、製品の性能を見て技術水準を評価することはできません。しかし貿易収支やGVCを分析することで、世界各国が製造業の生産工程のどの部分を担当しているのか、国際競争力を高めているのはどこかなど、各国の製造業の技術水準を間接的に評価できます。 中国などのアジア諸国には低賃金で調達できる豊富な労働力があり、外国企業が数多く進出して様々な製品が生産CREATION NO.212 2022.13経済学部経済学科准教授小林 拓磨KOBAYASHI Takuma【略 歴】2000年 京都大学経済学部 卒業2001年 京都大学大学院経済学研究科修士課程 入学 2004年 京都大学大学院経済学研究科修士課程 修了2004年 京都大学大学院経済学研究科博士後期課程 入学2016年 京都大学大学院経済学研究科博士後期課程 修了2017年 松山大学経済学部 講師2018年 松山大学経済学部准教授(現在に至る)中国の貿易収支やGVCの分析から国際競争力の本質を考える

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